豪農・地主のお屋敷でカフェ&ステイ
阿専のオーナー、英之さんはこの家で生まれ育った阿部家9代目当主。阿部家の屋敷にまつわるエピソードを聞いてきました。
阿部家がこれほどの大きな屋敷を築くほどに財を為したのは3代目がこの地で始めた林業がきっかけ。4代目が土地を大きく広げ、地主業や地域のお金に困る人々のために金融業もはじめたそう。それは今で言うマイクロファイナンスの走りだったのかもしれません。
さて、国指定の登録有形文化財にも指定されているこの平屋に見えない平屋の主屋と茅葺の小屋ですが、4代目が築き始め、完成を見るのは5代目になってから。太い梁、二段の貫、磨き漆喰の蔵、当時の建築技術ではそれはそれは時間のかかったことでしょう。阿部家での言い伝えによると茅葺きの小屋は主屋よりも古く、江戸の末期には建っていたそうですから築150年以上!驚きです。
腕利きの大工が集まる十文字町から選り抜きの棟梁を招いて屋敷を築き、往時には使用人が常時7人もいたという阿部家の興隆も、戦後に断行されたGHQ指導の農地改革まででした。(農地改革では地主制度解体のために大地主所有の土地は強制的に安値で買い上げられ、小作農に売り渡されました。)
農地改革が行われた当時、阿部家の主人は7代目。8代目の奥さま(阿専オーナー英之さんのお母さま)曰く、「お嫁に来た頃、お爺ちゃん(7代目)に髪洗ってくれと言われてビックリした」そうで、自分で髪を洗うこともないほど豊かだったそうです。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、そんな歴史と物語を持つお屋敷がカフェ&民宿となって一般公開されています。羽後町田代の里山に抱かれ、時代に翻弄された悲喜交交(ひきこもごも)の物語に想いを馳せながら美味しいランチに舌鼓を打つ。往時の主人になりきって豪華なお屋敷で一晩を過ごす。
まさに “阿専ならでは” “羽後町ならでは” ですね。
カフェ・阿専
あまり宣伝されていませんが、使われているお米は阿専さん家の田んぼで取れたお米ですし、畑に野菜がなる時期には自家製野菜が使われています。
メインのメニューは2種の “今日のランチ(1,050円)” からチョイス。その他にハンドドリップコーヒー(450円)、ベイクドチーズケーキ(450円)、ご近所の養蜂農家さんの蜂蜜が味わえることも。
カフェ・阿専 基本情報
名 称 | 阿専 asen |
住 所 | 〒012-1241 秋田県雄勝郡羽後町田代字尼沢140 |
ア ク セ ス | 【電車】JR奥羽本線 湯沢駅からタクシー・レンタカーで30分 【車】湯沢横手道路 湯沢I.Cから30分 |
営 業 時 間 | 11:00~15:00(ラストオーダー14:30) |
定 休 日 | 木曜・金曜(そのほか臨時休業有り) 冬季は積雪のため休業 |
支 払 方 法 | 現金 / |
そ の 他 | 最新情報、臨時休業などはfacebookをチェック 阿専公式facebook:https://www.facebook.com/asen09090717/ |
民宿・阿専
高い天井と幅の広い長押(なげし)が部屋の中にいても風格を感じさせます。冬に夕食を希望すると囲炉裏に火が入りますが、その際に使われる炭は羽後町の炭焼き職人から仕入れたもの。築100年以上のお屋敷ですが、お風呂、トイレは最新設備を備えています。
民宿・阿専 基本情報
名 称 | 阿専 asen |
住 所 | 〒012-1241 秋田県雄勝郡羽後町田代字尼沢140 |
ア ク セ ス | 【電車】JR奥羽本線 湯沢駅からタクシー・レンタカーで30分 【車】湯沢横手道路 湯沢I.Cから30分 |
宿泊料金 | 素泊まり(1泊) 5,500円 / 1泊朝食付き 7,000円 / 1泊夕食付き 8,500円 / 1泊2食付き 10,500円 暖房使用期間(10月〜翌4月)暖房費 500円/1人 小学生までのお子さんは各宿泊料金から1,300円引き |
支 払 方 法 | 現金 / |
チェックイン | 17:00 〜 19:00 |
チェックアウト | 〜 9:00 |
定 休 日 | 水曜・木曜(そのほか臨時休業有り) |
電 話 | オーナー阿部英之 : 080-5843-8099 固定回線:0183-67-2202 |
Eメール | asen0203abe@gmail.com |
https://www.facebook.com/asen09090717/ | |
W E B | https://asen-abe.wixsite.com/asen |
予約フォーム | 予約フォームはこちら |
注意事項 | 宿泊の7日前までにご予約をお願いします お電話、メール、入力フォームからお願いいたします |