“鎌鼬(かまいたち)” って何のこと?
鎌鼬美術館の “鎌鼬” とは、写真家・細江英公が舞踏家・土方巽を被写体に撮影した写真集『鎌鼬』のこと。写真集『鎌鼬』に収められた写真の大部分は羽後町田代で撮られたものでした。
稲刈りの最中、突然田代にやってきた2人の男。
1965年(昭和40年)の9月28日、舞踏の創始者・土方巽は、新進気鋭の写真家・細江英公を連れて羽後町田代の集落に突如として現れました。土方巽は赤ちゃんをさらい田んぼを駆け巡り、子供たちと戯れ、稲刈り中の農夫に担がれたり嘲笑されたり、民家に潜り込んでは障子を破ったり… etc 、突如現れては奇異な行動を繰り返し、翌日にはサッと消えるようにいなくなる。まさに雪国の妖怪、鎌鼬の一閃の攻撃のようでした。
後年(1969年)、その様子は一冊の写真集『鎌鼬』として出版されます。日本でも高評価を得ましたが、国外では写真史に足跡を残す偉大な一冊と評価されました。
撮影から50有余年。鎌鼬の里に鎌鼬美術館が誕生
あまりに一瞬の奇異な出来事に村人たちはそのことについて語ることも無かったようです。自分たちが写った『鎌鼬』という写真集が発行されていることも30年近くも知らなかったそう。
さて、そんな状況から舞踏の聖地として2015年に鎌鼬美術館がオープンするまでの長い苦労の道のりは案内人の説明にお任せするとして、美術館の見所をご案内いたしましょう。
鎌鼬美術館の見所
もうここでしか見ることができないものがいくつかございます。
・写真集『鎌鼬』の初版本
・グラフィックデザイナー横尾忠則氏の鎌鼬ポスター
・土方巽のデスフット(レプリカ)
・羽後町田代を再訪した細江英公氏を追った映像作品「KAMAITACHI〜ハサの記憶」
その他、土方巽にゆかりのある作品や写真を多数展示しております。大きな美術館ではありませんが、舞踏の聖地、鎌鼬の里、鎌鼬美術館にぜひいらしてください。
地元の名士が案内人
土方巽は東京を出るとき、机の上に「田代村に行く」と書き置きしていた。
なぜ土方は田代村を知っていたのか、田代村の何が土方を引きつけたのか。
それを知るには鎌鼬の里を訪問するのが一番です。案内人として美術館を運営するNPO法人鎌鼬の会の会長、事務局長が常駐しています。写真集のこと、土方巽のこと、舞踏のこと、田代のこと、なんでも聞いてみてください。田代に産まれて田代で育ち、1965年当時中学生、高校生だったお二人ですから、その頃の様子をありありと、思い入れたっぷりに解説してくれます。
なお、撮影地への現地案内をご希望の方は、事前の予約をお願いいたします。
基本情報
名 称 | 鎌鼬美術館 |
住 所 | 〒012-1241 秋田県雄勝郡羽後町田代梺67-3 |
ア ク セ ス | 【電車】JR奥羽本線 湯沢駅からタクシー・レンタカーで30分 【車】湯沢横手道路 湯沢I.Cから30分 |
営 業 日 | 土・日・祝日 |
営 業 時 間 | 10:00 ~ 16:30(最終受付 16:00) |
営 業 期 間 | 5月〜11月(積雪状況等により変更あり 公式facebookをご確認ください) |
見 学 料 | 一般 300円 / 高校生以下 無料 団体割引 270円(10名以上) |
電 話 | 0183-62-4623(鎌鼬の会事務局) |
W E B | https://kamaitachi-museum.wixsite.com/main |
https://www.facebook.com/kamaitachimuseum.ugo.jp/ | |
駐 車 場 | あり |
そ の 他 | 5名以上の団体さまは事前連絡で休館日でも対応可能 |